紫外線硬化樹脂の性質を利用した,高分子化学実験教材の開発

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Polymer Chemistry Experiment Materials using a UV-curable Resin: Application to a Student Experiment on the Photopolymerization Reaction
  • ―光重合反応の生徒実験への応用―

抄録

<p>本研究では,紫外線硬化樹脂の反応機構であるラジカル重合反応を利用し,高等学校高分子化学分野における新規実験材料および外部実験講座に適した教材の開発を行った。これまでに,種々のラジカル開始剤と多官能モノマーを用いた紫外線硬化樹脂が,市村(2010)により多数報告され,工業的材料として幅広く活用されている。一方,高等学校高分子化学分野では,歴史的知見が深い反応や化合物の教授が中心であり,新たな物質や材料の詳細を学ぶ機会は少ない。そこで今回,光で反応が進行する紫外線硬化樹脂に焦点をあて,日常でも目にするようになった新たな材料の性質を理解しうる教材開発と合成高分子における安全な実験プログラムの構築を行い,その有用性について学校教育の場で検証した。また本実験素材は,迅速な重合硬化により安定な樹脂を形成可能であることから,短時間で多人数を対象とする実験講座の素材として適しているため,紫外線硬化樹脂の性質を利用した,化石の透明レプリカ作製を考案し,外部講座での実践を行った。</p>

収録刊行物

  • 理科教育学研究

    理科教育学研究 62 (1), 211-220, 2021-07-30

    一般社団法人 日本理科教育学会

参考文献 (4)*注記

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