最近の感染確率に基づく、水道水からクリプトスポリジウムを除去・不活化する目標の再計算

  • 泉山 信司
    国立感染症研究所 寄生動物部・主任研究官

書誌事項

タイトル別名
  • Revised Target Reductions of Cryptosporidium Oocysts from Drinking Water, Based on the Most Recent Dose-response Relationships
  • サイキン ノ カンセン カクリツ ニ モトズク 、 スイドウスイ カラ クリプトスポリジウム オ ジョキョ ・ フカツカ スル モクヒョウ ノ サイケイサン

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抄録

水様下痢の原因であるクリプトスポリジウムは塩素消毒に抵抗性があり、水道水を介した散発的な感染が懸念される。1個の感染確率は以前に0.4%と計算され、原水に1オーシスト/10L の汚染がある場合、2~3-Log(99~99.9%)の除去で、10-6 DALYs(障害調整生存年数)あるいは微生物許容感染リスク10-4/ 年の目標が達成可能とされていた。ところが感染率の高い種や株が存在し、感染確率をUSEPA は10%程度、WHO は20%と新たに提示している。これらを前提としてDALYs と微生物許容感染リスクの目標を維持するには、3~5-Log(99.9~99.999%)の除去・不活化が目標と再計算された。

収録刊行物

  • 水道協会雑誌

    水道協会雑誌 89 (8), 2-7, 2020-08-01

    公益社団法人 日本水道協会

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