モノリス状イオン交換樹脂の合成と応用

書誌事項

タイトル別名
  • Synthesis and Application of Monolithic Ion Exchange Resin

抄録

<p>我々は一体型の形状で連通孔を持つ多孔質イオン交換樹脂(モノリス状イオン交換樹脂)を合成し,水処理用途や合成触媒用途などへの展開を進めてきている。モノリス状イオン交換樹脂の共連続構造はスチレン-ジビニルベンゼンを油相としたW/Oエマルジョンを調製した後に重合することで得られる連続気泡型の多孔体コポリマーに対し,スチレン,ジビニルベンゼンを含浸重合することで得られる。これにスルホン酸基やトリメチルアンモニウム基などの官能基を付加することで強カチオン交換型(CEMR),強アニオン交換型(AEMR)のモノリス状イオン交換体が得られ,イオン交換容量はいずれも4 meq/g以上と市販の粒状樹脂と同等であり,イオン交換帯長さは粒状樹脂の約1/10程度であった。AEMRにPdを担持した触媒(Pd/AEMR)は超純水製造ライン中に発生する過酸化水素を効率的に分解でき,処理流速はPd担持イオン交換樹脂の約10倍であった。Pd/CEMR,Pd/AEMRは接触水素化反応やカップリング反応に活性を有し,連続流通式での接触水素化反応ではバッチ反応に比べて短時間でも良好な収率を示した。</p>

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参考文献 (10)*注記

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