Ames/QSAR の必要性・具体例と国内外のインシリコ研究

  • 古濱 彩子
    国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター変異遺伝部
  • 杉山 圭一
    国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター変異遺伝部
  • 本間 正充
    国立医薬品食品衛生研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Requirements and example for Ames/QSAR and <i>in silico</i> studies

説明

<p>化学物質の有害性・リスク評価を迅速かつ効率的な実施するにはインシリコ手法の活用は有効となる。 定量的構造活性相関(QSAR)を用いた変異原性Ames試験結果の予測は、ICH M7 ガイドラインにおける医薬品不純物の遺伝毒性評価において利用されるようになったが、行政での利用拡大には、高品質のデータセットの使用、モデル予測精度の更なる向上等が求められる。</p><p>国立医薬品食品衛生研究所・変異遺伝部(NIHS/DGM)ではこれらの課題を解決すべくAmes/QSAR国際チャレンジプロジェクト<http://www.nihs.go.jp/dgm/2nd_amesqsar.html>を実施してきた。第1回プロジェクトでは、労働安全衛生法に基づき実施された12140物質の変異原性試験結果を用いて、参加チームのQSARモデルの評価・検証を繰り返し、Ames試験結果の予測精度と化学物質の適用範囲の向上に貢献した。</p><p>本発表では、2020年に開始した第2回プロジェクトの概要や今後の課題について取り上げる。第2回プロジェクトでは、参加チームはNIHS/DGMから第1回プロジェクトで用いた約12000物質のAmes試験情報(試験結果と化学物質名称や構造情報SMILES)をQSARモデルの参照物質として提供を受け、2020年末を期限に約1500物質Ames予測に挑戦した。現在、NIHS/DGMで結果の評価を行っている。</p><p>一方、Ames試験をはじめとする遺伝毒性予測では、商用・非商用を含む複数のQSARモデルが利用可能になり、Benigniらによりそれら予測結果が検証されている。そこで顕在化した課題についても時間がある範囲で議論を深めたい。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390570486221105920
  • NII論文ID
    130008073867
  • DOI
    10.14869/toxpt.48.1.0_s3-5
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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