介護現場における新型コロナウイルス感染拡大予防への示唆

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<p> 日本では新型コロナウイルス感染症の第一波においては感染爆発には至らなかった。その理由として高齢者施設での感染管理があげられる。高齢者のなかでも、介護施設などに集団で居住している人の感染リスクや死亡率は高い。実際に海外では介護施設での死亡者数は甚大であるが、わが国では圧倒的に少ない。そもそも介護施設での生活はクラスターを起こしやすく、結果として介護崩壊に容易につながる。わが国でも複数の介護施設内においてクラスターを起こしたが全国的な介護崩壊は起こらなかった。その理由の一つとして、介護現場が毎年インフルエンザの対応などで感染症に慣れていることがあげられる。また、厚生労働省主導で事務連絡を適宜発出され、それを介護現場がきちんと順守したことも有効であった。発熱患者に対しての診療体制が国全体で整いつつあり、介護現場も制度をよく理解して適切に医療資源を利用してクラスター対策に努めることが肝要である。</p>

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