慢性解離性胸腹部大動脈瘤破裂に対してTEVARを施行した一例

  • 大山 詔子
    沖縄県立南部医療センター・こども医療センター心臓血管外科
  • 阿部 陛之
    沖縄県立南部医療センター・こども医療センター心臓血管外科
  • 山里 隆浩
    沖縄県立南部医療センター・こども医療センター心臓血管外科
  • 木下 亮
    沖縄県立南部医療センター・こども医療センター放射線科
  • 我那覇 文清
    沖縄県立南部医療センター・こども医療センター放射線科
  • 宗像 宏
    沖縄県立南部医療センター・こども医療センター心臓血管外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of TEVAR for Ruptured Chronic Type B Thoraco-abdominal Aneurysm

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説明

<p>大動脈解離におけるTEVARの役割は増しつつあるが,破裂例では偽腔血流の制御が必要でTEVARによるエントリー閉鎖のみでは十分な治療にならない場合がある.今回,慢性解離性胸腹部大動脈瘤破裂に対し,TEVARおよびリエントリー閉鎖術を行い偽腔血流の完全制御が得られた症例を経験したので報告する.71歳女性.10年前にStanford B型大動脈解離を発症,肥満低換気症候群,慢性腎臓病の既往あり.1週間前からの胸痛があり,造影CTにて破裂性胸腹部大動脈瘤を認めた.挿管後も呼吸状態が悪く左開胸での人工血管置換術は断念した.TEVARにてエントリーを閉鎖し,次に右腎動脈起始部のリエントリーの閉鎖をVIABAHNにて行い,さらに肋間動脈起始部のリエントリーからNBCA-Lipiodolを用いた偽腔塞栓を追加した.偽腔血流は完全に停止し,1年後のCTで大動脈リモデリングが得られ,現在外来観察中である.</p>

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