国際標準化におけるFASB基準開発活動の規定要因

書誌事項

タイトル別名
  • The Analysis on the Determinants of the Standard-Setting Activity of FASB in the Period of Global Standardization
  • 国際標準化におけるFASB基準開発活動の規定要因 : 2000年代後半におけるFASBの規制環境・基準化戦略・組織構造
  • コクサイ ヒョウジュンカ ニ オケル FASB キジュン カイハツ カツドウ ノ キテイ ヨウイン : 2000ネンダイ コウハン ニ オケル FASB ノ キセイ カンキョウ ・ キジュンカ センリャク ・ ソシキ コウゾウ
  • 2000年代後半におけるFASBの規制環境・基準化戦略・組織構造

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抄録

本稿は,政治的パワーの観点から基準設定機関の行動原理の解明を試みるものである。そのために,本稿では,分析視角として,基準設定機関は中長期的に,基準設定環境を認識すると,基準設定戦略を策定し,その遂行のために組織構造を変化させ,基準開発を行う,との前提にもとづいた行動モデルを提示し,社会ネットワーク分析を使った組織構造分析を通じて,2000年代後半におけるFASBの基準開発活動を対象に,かかるモデルの妥当性を検証している。かかる分析では,自己の存続にとって危機的な状況下にあったFASBが,投資家との同盟関係の構築を図るために,規制機関と投資家を中心的アクターに位置づけるネットワークを形成し,新規的で投資家指向性の強い会計処理だけを認める基準の開発を積極的に行った,ことが明らかになっている。こうした行動は,本稿で提示したモデルのうち,「向かい風型規制行動」に相当し,当該モデルによってFASBの行動が概ね説明されることを確認した。

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