阿波晩茶分離乳酸菌による植物性ミルクを原料とする発酵乳調製

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タイトル別名
  • Preparation of yogurt made from plant milk by lactic acid bacteria isolated from Awa-bancha (Japanese fermented tea)

抄録

<p>【目的】近年、乳アレルギー対応や菜食主義者向けに植物性ミルクの流通量が増加している。その代表である豆乳は青臭さなどの理由で消費者に敬遠されていたが、製造法の進歩による風味の改善があり、消費量は伸びている。そこで本研究では、植物性ミルクを原料とする新規発酵乳(ヨーグルト)の調製を検討した。発酵用乳酸菌として、徳島県で伝統的手法によって生産されている阿波晩茶から分離した植物性乳酸菌を用いた。</p><p>【方法】試料として市販の豆乳、アーモンドミルク、ライスミルク、ココナッツミルク、ヘンプミルク、ヘーゼルナッツミルクを用いた。乳酸菌は当研究室において2017年分離したLactobacillus plantarumを使用した。試作ヨーグルトは、pH、乳酸菌数、乳酸酸度、色調(測色色差計Color meter ZE6000)および破断強度(クリープメーターRE2-33005C (山電))で評価を行なった。</p><p>【結果・考察】乳酸菌により植物性ミルクは、ヘンプミルクを除くすべての試料でpHが低下したが、凝固は豆乳のみで、比較に用いた牛乳のpH低下はなかった。試作豆乳ヨーグルトの調製には、初発菌濃度8.0×102CFU/豆乳1ml、30℃培養が適していると考えられた。ヨーグルトは培養48h後にpH4.3に低下し、市販品と同程度になり、適した酸味があると推察された。乳酸菌数は24時間後に、乳酸酸度は48h後にピークとなった。色調は牛乳ヨーグルトと比較して色差(ΔE*ab)が6.28で「大いに」差があった。破断強度は培養72hまで徐々に上昇し、離水によりさらに硬さが増した。官能検査の結果、さらに改良の余地があると考えられた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390570777738183808
  • NII論文ID
    130008085547
  • DOI
    10.11402/ajscs.32.0_133
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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