低温スチーミング加熱がブロッコリーのアスコルビン酸におよぼす影響

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タイトル別名
  • Effect of low temperature steaming on ascorbic acid in broccoli.

抄録

<p>目的野菜の調理過程におけるアスコルビン酸の損失を抑えることができる調理法の一つとして低温スチーミング加熱がある。そこで低温スチーミング加熱を用いて,加熱温度の違いがブロッコリーのアスコルビン酸含量に及ぼす影響を検討した。また,部位ごとで比較するため茎と花蕾に分けて測定した。</p><p>方法ブロッコリーは長野県産,品種SK9-099(サカタのタネ)を市内仲卸業者より購入した。ブロッコリーは10g程度の小房に切り分け混合し,ランダムに0分(未加熱),5分,10分,15分加熱用に分け,それぞれ70℃,80℃で所定時間加熱した。加熱にはスチームコンベクションオーブン(ニチワ電機,SCOS-4RS)のスチームモードを用いた。加熱後,小房を茎と花蕾に分け,メタリン酸溶液中で磨砕し,遠心分離後の上澄液をメンブランフィルターでろ過し抽出液とした。アスコルビン酸含量はShodex NH2P-50 4E(4.6mmI.D.×250mm)カラムを装着した液体クロマトグラフィー(日立,Chromaster5430,フォトダイオードアレイ検出器)により求めた。</p><p>結果未加熱のブロッコリーでは,アスコルビン酸含量を部位別に比較すると,茎に多く含まれていた。また,加熱による変化では,70,80℃両温度において茎,花蕾ともに5分加熱で有意に増加し,その後も15分までの間には大きな減少は認められなかった。さらに,茎と花蕾では花蕾のアスコルビン酸の増加率が大きく,加熱温度による比較では茎と花蕾ともに70℃より80℃の増加率が大きかった。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390570777738209536
  • NII論文ID
    130008085709
  • DOI
    10.11402/ajscs.32.0_95
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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