質量分析法を原理とする全自動LCMS前処理装置CLAM-2030を用いた免疫抑制剤の血中濃度測定に関する臨床的評価
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説明
<p>【目的】血中濃度測定が推奨される免疫抑制剤シクロスポリン(CSA)、タクロリムス(TAC)、エベロリムス(EVR)の3剤は様々な測定法が用いられているが、前処理による測定者間差や測定法間差などの問題点が存在する。今回、島津製作所の液体クロマトグラフ質量分析法(LC/MS/MS)を原理とする測定者間差問題を解消した自動前処理システムCLAM-2030の性能評価を行った。【方法】大阪大学医学部附属病院倫理審査委員会承認番号:19483使用機器:CLAM-2030、LCMS-8060試薬:LC-MS/MS用免疫抑制剤分析キットDOSIMMUNE検討項目:再現性、定量限界、直線性、検量線の有効期間【結果・考察】同時再現性はCSA (CV:2.4-4.9%、44-2205ng/mL)、TAC(CV:3.7-6.3%、3.7-20.2ng/mL)、EVR(CV:7.2-9.1%、4.5-27.5ng/mL)とも良好な結果であった。定量限界はCSA:14ng/mL、TAC:1.0ng/mL、EVR:1.0ng/mL、直線性はキャリブレーターの最高濃度まで直線性を認めた。検量線は内部標準液を同一バイアルから使用すると3剤とも2週間有効であった。CLAM-2030は前処理不要で1度に3剤の測定が可能であり、薬剤併用患者への採血量軽減も可能となるなど血中濃度測定機器として有用であると考えられる。</p>
収録刊行物
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- 移植
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移植 55 (Supplement), 370_2-370_2, 2020
一般社団法人 日本移植学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390570930251537536
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- NII論文ID
- 130008090161
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- ISSN
- 21880034
- 05787947
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可