タウリン欠乏によるミトコンドリアtRNA修飾不全が 肝コレステロール代謝に及ぼす影響

  • 宮﨑 照雄
    東京医科大学茨城医療センター共同研究センター

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タイトル別名
  • タウリン ケツボウ ニ ヨル ミトコンドリア tRNA シュウショク フゼン ガ カン コレステロール タイシャ ニ オヨボス エイキョウ

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タウリン枯渇食供与ネコでは、後天的な生体中タウリン欠乏に伴い胆汁酸へのタウリン抱合率が低下する。また、肝臓におけるタウリン修飾ミトコンドリア(mt)-tRNA 量も顕著に減少し、ミトコンドリア活性が低下した。さらに、ミトコンドリアの胆汁酸合成(コレステロール異化)酵素であるCYP27A1の発現が有意に減少し、その代謝産物である27 ヒドロキシコレステロール量も有意に減少した。その結果、胆汁中の胆汁酸濃度が減少し、胆汁酸組成も大きく変化(コール酸>ケノデオキシコール酸)した。後天的なタウリン欠乏により、mt-tRNA タウリン修飾不全に伴うミトコンドリア機能低下が生じ、肝臓におけるコレステロール代謝に異常をきたすことが明らかとなった。

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