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- タイトル別名
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- Report on our experience of using contralateral routing of signals for tinnitus retraining therapy
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抄録
<p>要旨 : Jastreboff らにより一側性難聴における Contralateral routing of signals (以下 CROS) による音響療法での耳鳴改善が報告されていたが, 装用時の違和感や調整の難しさから本邦では CROS が一般に普及していないため装用効果に関する臨床での報告も少ない。</p><p>2018年1月から2018年12月までの1年間で耳鳴難聴外来を受診した患者のうち補聴器あるいはサウンドジェネレーターによる音響療法を施行した症例は92例 (男54例, 女38例) であった。一側性難聴の定義を患側が高度ないし重度難聴, 健側が正常とすると92例中6例が一側性難聴であり, 3例の一側性感音難聴症例に CROS を試みた。 CROS を装用することで耳鳴難聴が改善した2症例と改善しなかった1症例の具体的な経過を提示した。 CROS は装用時の違和感や調整の難しさから報告された症例数は少ないが, 非侵襲性で治療導入が簡便である。 CROS 装用にて患側方向の音も健側で聴取することで, 両側の周囲の外界音が充分に入力され耳鳴感が軽快し得たと考えられた。</p>
収録刊行物
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- AUDIOLOGY JAPAN
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AUDIOLOGY JAPAN 64 (4), 289-295, 2021-08-30
一般社団法人 日本聴覚医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390570939493241600
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- NII論文ID
- 130008090862
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- ISSN
- 18837301
- 03038106
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可