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- 全田 貞幹
- 国立がん研究センター東病院放射線治療科
書誌事項
- タイトル別名
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- New radiotherapy as promising options for thyroid tumor
- アタラシイ ホウシャセン ガイ ショウシャ チリョウ
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抄録
<p>甲状腺癌に対する治療は手術を軸に考えられており,放射線治療は標準治療のメインストリームではない。しかし,近年放射線治療技術の進歩とともに従来の放射線治療の技術を最大限に生かした強度偏重放射線治療(Intensity Modulated Radiotherapy; IMRT),体幹部定位放射線治療(Stereotactic Body Radiation Therapy SBRT),さらに粒子線を用いる重粒子線治療(Carbon ion radiotherapy),陽子線治療(Proton Beam Therapy)などが開発され,甲状腺癌患者に対しての選択肢として放射線治療を考慮する機会が増えてきた。</p><p>それぞれの技術には違う特性があり,それらを理解して使い分けることができれば治療成績は飛躍的に向上する可能性がある。</p><p>ただし手術が可能な場合に放射線治療を選択する理由は乏しく,あくまで手術を中心とした治療方針の中に高齢化や合併症のある患者など標準治療が難しいケースでのオプションとして位置付けていくのが望ましいと考える。</p>
収録刊行物
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- 日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
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日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 38 (2), 74-76, 2021
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会