急性期病院における高頻度インシデントに関連する要因:薬剤・ドレーン・転倒転落に関する観察研究

  • 秋山 直美
    岩手医科大学医学部医療安全学講座
  • 魚住 龍史
    京都大学大学院医学研究科医学統計生物情報学
  • 秋山 智弥
    名古屋大学附属病院卒後臨床研修・キャリア形成支援センター看護キャリア支援室
  • 林田 賢史
    産業医科大学病院医療情報部
  • 肥田 圭介
    岩手医科大学医学部医療安全学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Factors related to high-frequency incidents at acute hospitals: An observational study on drugs, drains, and falls
  • キュウセイキ ビョウイン ニ オケル コウヒンド インシデント ニ カンレン スル ヨウイン : ヤクザイ ・ ドレーン ・ テントウ テンラク ニ カンスル カンサツ ケンキュウ

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抄録

<p>薬剤・ドレーン・チューブ・転倒転落に関するエラーは,発生頻度の高い三種のインシデントである。本研究の目的は三種のインシデント間の関連要因の相違を明らかにすることである。本研究は調査対象施設である一医療機関において収集されたインシデント報告を二次利用した後ろ向き観察研究である。2012~2018年度の全インシデント報告36,364件のうち,三種のインシデント且つ全ての変数に入力があった16,383件(45.1%)を対象として,インシデントの発生数を目的変数とする多変量ポアソン回帰分析を行った。薬剤は7,877件,ドレーン5,716件,転倒2,790件だった。三種のインシデント発生に組織要因のうち発生場所・時間帯,医療者要因のうち報告者の臨床・部署経験区分・関係者職種,患者要因のうち性別・年齢区分・特性において特徴的な傾向が認められた。反対に,組織要因のうちマニュアル記載と発生時期,患者要因のうち特性の聴覚障害に関しては,共通した傾向が確認された。</p>

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