力学系理論に基づく粒子群最適化法の解析

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タイトル別名
  • Analysis of Particle Swarm Optimization Method Based on Dynamical Systems

抄録

<p>粒子群最適化法(PSO)は目的関数の情報が明示的に与えられていないブラックボックス最適化問題の最も効果的な解法の一つである.PSOは多数の粒子が互いに有するパラメータの良解位置情報を共有しながら最適解を探索する.このように多数の探索個体が協力して最適解を探索する手法は群知能最適化と呼ばれる.群知能最適化では,「探索(exploration)」と「活用(exploitation)」とのバランスが重要である.しかし,PSOでは,各パラメータがどの程度探索と活用に影響を与えるかの詳細が不明である.そこで,我々は確率的な要素を排除した決定論的PSOを提案し,このPSOのダイナミクスを力学系理論を用いて解析した.決定論的PSOの各粒子は,その固有値によって動きが決定される.この動きを明確にするために,正則化された位相空間上で探索を行う正準系決定論的PSOを提案し,その動作の解析を行っている.これらの分析の結果,探索と開拓のためのパラメータ,すなわちグローバルな探索能力とローカルな探索能力に何が帰属するのかを明らかにする.この結果に基づき,我々は局所探索能力を向上させた非線形マップ最適化(NMO)を提案している.本稿では,これまでの研究の背景を概説し,非線形マップ最適化の解探索能力について考察する.</p>

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