声帯ポリープに対する効果的な音声治療の方法に関する検討

  • 間藤 翔悟
    杏林大学医学部付属病院リハビリテーション室 桜美林大学大学院老年学研究科
  • 宮本 真
    杏林大学医学部耳鼻咽喉科学教室
  • 渡邉 格
    杏林大学医学部耳鼻咽喉科学教室
  • 中川 秀樹
    杏林大学医学部耳鼻咽喉科学教室 聖母病院耳鼻咽喉科
  • 齋藤 康一郎
    杏林大学医学部耳鼻咽喉科学教室

書誌事項

タイトル別名
  • The Optimal Therapeutic Option in Voice Therapy to Treat Vocal Fold Polyp

この論文をさがす

抄録

<p>声帯ポリープに対する治療として,外科的治療を実施する前に音声治療を代表とした保存的治療を実施することが推奨されているが,最適な保存的治療法は明らかになっていない.本研究では,声帯ポリープに対する音声治療の効果と適切な介入方法について後方視的に検討した.対象は2017年6月から2020年9月の間に声帯ポリープに対する一次治療として音声治療を実施した27例.音声治療は声の衛生指導のみを実施する方法あるいは,声の衛生指導と発声訓練を実施する方法の一方が選択された.音声治療の実施前後でポリープのサイズが縮小変化した患者の割合に有意差は認められなかったが,声の衛生指導と発声訓練を実施した患者群のみ音声治療の実施前後で声門閉鎖が有意に改善した.声の衛生指導に発声訓練を組み合わせて音声治療を施行することで,治療強度を上げることが可能で,音声治療の最適化に貢献しうることが示唆された.</p>

収録刊行物

参考文献 (20)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ