GPR120を介した性腺刺激ホルモン合成および分泌調節メカニズムについて
書誌事項
- タイトル別名
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- Mechanism of GPR120-mediated regulation of the synthesis and secretion of the gonadotropic hormones
抄録
<p>【目的】GPR120は長鎖脂肪酸を天然リガンドとするGタンパク質共役型受容体の1つである。これまでに当研究室ではマウスやウシ下垂体のゴナドトロフにGPR120が局在することを組織学的に報告している。しかし,GPR120に対する特異的なリガンドが存在しなかったことから,ゴナドトロフにおけるGPR120の生理的機能解析は進んでいなかった。本研究では新規に開発されたGPR120特異的アゴニストTUG891とアンタゴニストAH7614を用いて,ゴナドトロフのGPR120活性化が性腺刺激ホルモン合成と分泌に与える影響を検討した。【方法】実験にはゴナドトロフ株化細胞LβT2を用いた。実験群としてTUG891暴露群(TUG891群),TUG891とAH7614共暴露群(TUG891+AH7614群),およびコントロール群を作製した。これら群の培養液中LHとFSH濃度測定,および細胞内LhbとFshb mRNA発現量の定量を行った。さらに,LβT2細胞がTUG891暴露により受容体を介した細胞活性を起こすか,ERKリン酸化と細胞膜電流を指標として検討した。【結果】 TUG891暴露群において培養液中LHおよびFSH濃度がコントロール群に比べて統計的有意に増加した。この増加はTUG891とAH7614の共投与群では見られなかった。また,TUG891暴露群ではFshb mRNA発現量が低下したが,TUG891+AH7614投与群ではこの低下は見られなかった。次に,細胞膜電流を測定したところ,TUG891暴露した細胞で–40 mV付近をピークとした内向き電流の増加を観察した。さらに,TUG891暴露した細胞において暴露後10分をピークとしたリン酸化ERKのバンドを観察した。これらの結果は,下垂体のゴナドトロフには機能的GPR120が存在し,MAP kinase経路等を介して,LHおよびFSH分泌を誘起すると共に,Fshb mRNA発現を抑制するメカニズムの存在を示唆するものである。</p>
収録刊行物
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- 日本繁殖生物学会 講演要旨集
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日本繁殖生物学会 講演要旨集 114 (0), OR-21-OR-21, 2021
公益社団法人 日本繁殖生物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390571172216663552
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- NII論文ID
- 130008103797
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可