脳磁計における冷凍機由来ノイズ除去のためのモバイルリファレンスセンサ

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タイトル別名
  • Mobile reference sensors for reducing magnetic noise originating from a cryocooler of an MEG System

抄録

<p>近年、脳磁計では蒸発したヘリウムガスの再利用システムの導入が進んでいる。様々な方式が開発されているが、冷凍機を脳磁計のすぐ近くに置く、または直結させて循環させる方式が効率良くヘリウムを再利用できると期待されている。しかし、冷凍機が発する磁気ノイズや振動が脳磁図計測の際にノイズになる懸念がある。そこで本研究は、冷凍機に起因するノイズを脳磁計の観測データから除去する信号処理手法を開発することを目的とする。著者らはこれまでに、ノイズ源のそばに置いたフラックスゲート磁気センサ(FGM)で観測したノイズデータを脳磁計データから差分するモバイルリファレンスセンサ法を開発してきた。今回、冷凍機由来の磁気ノイズを除去するモバイルリファレンスセンサとしてFGMと振動計を利用することにし、これらの最適な配置を検討した。実験では磁気シールドルーム内にSQUIDで構成される脳磁計とパルス管型冷凍機を配置し、長さ約60cmのトランスファーチューブで接続した。振動計とFGMを床上、デュワ上、トランスファーチューブ上、冷凍機の上・横・架台上に置いて冷凍機運転時の振動や磁気ノイズを計測した。SQUIDで同時記録したデータとのコヒーレンスを導出した結果、振動計は冷凍機上に置いた場合、FGMは冷凍機横に置いた場合に最も高い値を示した。振動計及びFGMで構成するモバイルリファレンスセンサによって冷凍機由来のノイズを低減できる可能性を明らかにした。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual59 (Proc), 729-731, 2021

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390571240017908096
  • NII論文ID
    130008105551
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual59.729
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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