同種移植後患者の就労に関する実態調査―慢性GVHD等の自覚症状による仕事・生活への影響に関する検討―

書誌事項

タイトル別名
  • Prevalence of organ symptoms in allo-HCT survivors and their impact on work and daily life

この論文をさがす

抄録

<p> 移植後サバイバーにおける慢性GVHD等の自覚症状の有病率と,それらによる仕事,生活への影響度を探索した。対象は同種移植後2年無病生存,調査時年齢65歳未満かつ原病診断時に就労状態の成人患者とし,多施設無記名アンケート調査を実施した。回収率は60%,調査時就労状態にある841人を解析対象とした。92%が34項目いずれかの症状があると回答し,有症状割合が高い臓器は皮膚(78%),関節筋肉(72%),眼(61%),精神(44%)であった。ロジスティック回帰ではサバイバーの業務内容により影響を及ぼす症状が異なり,販売/介護等では皮膚や眼,関節症状,営業職等ではアピアランスや気分の落ち込み,屋外肉体労働では眼のまぶしさの影響が大きいことが示された。移植後は症状の種類や程度のほか,サバイバーそれぞれの就労や生活状況を加味して患者指導にあたることで,よりニーズにあった介入につながる可能性が示唆された。</p>

収録刊行物

参考文献 (16)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ