O-16-01 マリネスコ・シェーグレン症候群症例の摂食・製作活動の能力及び意欲が向上した例

DOI
  • 大塚 栄子
    千葉県千葉リハビリテーションセンター リハビリテーション療法部 小児療法室
  • 北村 千里
    千葉県千葉リハビリテーションセンター リハビリテーション療法部 小児療法室
  • 水流 正人
    千葉県千葉リハビリテーションセンター 看護局
  • 高波 博子
    千葉県千葉リハビリテーションセンター リハビリテーション療法部 小児療法室
  • 湧井 敦子
    千葉県千葉リハビリテーションセンター 診療部
  • 田邉 良
    千葉県千葉リハビリテーションセンター 診療部
  • 石井 光子
    千葉県千葉リハビリテーションセンター 診療部

書誌事項

タイトル別名
  • −多職種連携への影響を踏まえて(第2報)−

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抄録

目的 摂食意欲と活動意欲が高まりつつあったマリネスコ・シェーグレン症候群のケース(人工呼吸器装着・喉頭気管分離術施行済・日中ベッド臥床・日常生活動作全介助)の変化と多職種連携に影響を及ぼした経過について2016年に報告した。以降約3年間の経過およびリハビリテーションやケアの変化・課題について報告する。 経過 マリネスコ・シェーグレン症候群の30歳台女性。この3年で食事はきざみ食(主食米飯)から一口大を経て常食(必要に応じ手元調理)となり一口量も増えた。マンパワー不足による日常的な摂食機会の少なさが課題であったが、カンファレンスで検討を行い、看護師による摂食機会の増大(定期的なおやつ・昼食摂食から徐々に増やし3食)が可能となり同時に作業療法にて自食に向けて食物が刺さったフォークの把持練習を行った。フォークを長く軽い物に変更すると共に車椅子の角度を調整した。看護師に伝達し日常的に前腕の自動介助運動を意識しての介助を依頼した。現在は車椅子上でフォークを把持し自力で口腔に運べることが増えてきているが、マンパワーの関係でベッド上での食事が多くなりやすい面がある。ビーズ作品はプレゼント作製の機会として継続しており、製作時間も速くなっている。生活場面でもマーゲンチューブを自力で入れる・口腔鼻腔吸引・歯磨きなど生活の中で可能なことが増えつつある。又、自ら「電動車椅子に挑戦したい」「字を書きたい」と発言するなど外に向けて行動する意欲が高まった。 考察 ①ビーズ製作など上肢を使うことが増え、自然な形で筋力増強訓練が行われ、フォークの使用に結び付いた。②本人の意欲は高く積極的に挑戦することが増えており、日常生活に密接に関わる病棟スタッフによるリハビリテーション・ケアがより積極的に展開されるようになった。③マンパワーは食事の場所選択に影響し多職種連携含めた方法の検討が今後の課題である。 申告すべきCOIはない。

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