P-10-01 医療型特定短期入所に対する在宅重症心身障害児(者)のニーズ調査の検討

DOI
  • 本田 真美
    医療法人社団のびた みくりキッズくりにっく
  • 齋藤 泰子
    医療法人社団のびた みくりキッズくりにっく
  • 渡邊 絵都子
    医療法人社団のびた みくりキッズくりにっく
  • 吉野 友美
    医療法人社団のびた みくりキッズくりにっく
  • 佐藤 徹
    医療法人社団のびた みくりキッズくりにっく
  • 岡田 悠
    医療法人社団のびた みくりキッズくりにっく
  • 丸山 友紀
    医療法人社団のびた みくりキッズくりにっく

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抄録

目的 周産期医療の発展により救命率が上がる一方で、退院後も在宅で医療的ケアを必要とする児が増えている。小児科クリニックによる地域在宅支援として障害者総合支援法に基づく宿泊なしの医療型特定短期入所事業の立ち上げを視野に入れ、クリニック近辺(東京都世田谷区)に居住する重症心身障害児(者)の保護者を対象に在宅サービスのニーズについて検討した。 方法 2018年12月に東京都立特別支援学校、都立療育園に通う重症心身障害児(者)の保護者および当院で実施している日中一時支援事業利用者の保護者を対象にアンケート調査を実施した。 結果 紙面にて190部配布し86名の回答を得た(回収率45%)。医療的ケアのある方が全体の7割、医療型特定短期入所を利用したい、または興味があると回答した方が9割を超え、希望しない方の理由は、宿泊がないことであった。希望滞在時間は7〜9時間が最も多く、8時間の滞在でニーズのおよそ8割を満たすことができることがわかった。希望曜日は土曜日が多く、使用頻度として夏休み利用や緊急時対応が多くみられた。きょうだいの学校行事や冠婚葬祭、保護者の体調不良時の預け先がないことへの不安が多かった。また、社会資源を使う際に断られた経験のある方は全体の3割を超え、サービスを利用したいと思う条件に送迎があることを挙げた回答が8割を超え、療育内容、滞在時間と続いた。 考察 地域で重症心身障害児(者)とその家族を支えるための短期入所事業を取り組むにあたり、事業に対する期待度は高いものの、実際に利用する条件には送迎が必須であること、レスパイト要素だけではなく療育内容やサービス提供時間の充実があげられた。一方で利用者の体調不良など当日欠席による運営的な負担や急変時の緊急対応の整備、ニーズにこたえるための専門職種の雇用や送迎サービス充実のための費用など課題も多く残されている。 申告すべきCOIはない。

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