鏡視下腱板修復術後における単回と持続斜角筋間ブロックの比較
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抄録
鏡視下肩腱板修復術(ARCR)の術後疼痛に対して,単回と持続の斜角筋間ブロックの鎮痛効果を前向き無作為で比較した.当院でARCR を行った38 例を対象とし,術前に斜角筋間ブロック単回のみ(単回群22 例)か,その後に持続用カテーテルを留置するか(持続群16 例)を無作為に割り付け,ブロック施行から術後疼痛増悪までの時間,術後7 日までのNumerical Rating Scale,術後追加鎮痛薬の使用回数,術翌日の朝と昼の食事摂取量を比較検討した.ブロック施行から疼痛増悪までの時間は単回群で平均16.4 時間,持続群で平均26 時間と,持続群で有意に長く(p=0.001),術当日の追加鎮痛薬使用回数は単回群で平均1.29 回,持続群で0.63 回と,持続群で有意に少なかった(p=0.01).術翌朝と昼の食事摂取量は両群で有意差を認めなかった.ARCR前に斜角筋間に持続カテーテル留置を行うことにより,単回ブロックに比べ術後鎮痛効果は約10時間延長され,術後追加鎮痛薬の使用を減らすことができた.
収録刊行物
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- 肩関節
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肩関節 45 (2), 402-406, 2021
日本肩関節学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390571404478296832
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- NII論文ID
- 130008113136
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- ISSN
- 18816363
- 09104461
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可