書誌事項
- タイトル別名
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- Corrosion of Carbon Steel in Tap Water (Ⅱ)
- 水道水環境における炭素鋼の腐食(2)腐食生成物による表面被覆率と腐食電位の関係
- スイドウスイ カンキョウ ニ オケル タンソコウ ノ フショク(2)フショク セイセイブツ ニ ヨル ヒョウメン ヒフクリツ ト フショク デンイ ノ カンケイ
- ―Growth of Rusted Area on Metal Surface in Relation to Corrosion Potential―
- ―腐食生成物による表面被覆率と腐食電位の関係―
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抄録
<p>日本国内66地域で採取した水道水を研究対象として,炭素鋼の腐食試験を行った.炭素鋼表面に腐食生成物が堆積していく過程に着目し,解析した.</p><p>表面被覆率(θ)を,全表面積(A)に対する腐食生成物による被覆面積(Arust)の割合(θ=Arust/A)と定義した.それぞれの水道水中において,θおよび腐食電位Ecorrの時間変化を詳細に追跡し,次の知見を得た.</p><p>(1)時間経過に伴ってθは増加し,同時にEcorrは卑化する.</p><p>(2)θとEcorr共に,ある浸漬時間で急激に変化した.この時間は,水道水の種類によって大きく異なる.この変化ののち,θとEcorrともに大きく変化しなくなる.</p><p>(3)log{θ/(1-θ)}とEcorrの関係は,ほぼ同じ曲線上に乗り,水道水の水質に依らない.すなわち,Ecorrを測ればθを求められる.</p><p>(4)Ecorr=-300~-500 mV vs.SSE,{θ/(1-θ)}=0.25~1の範囲で,両者が短時間で急激に変化した.その電位の中間値であるEcorr=-400 mV vs.SSEになるまでの時間をtinitial(hour)と定義した.tinitailが大きいと,小さなθで腐食が長時間進行することになる.</p><p>(5)tinitialが大きいほど電位が貴な状態で保たれる時間が長いことになり,実験終了時にポイントマイクロメーターで求めた最大局部腐食速度vmax(mm y-1)は大きくなった.同様に,重量減少量から求めた平均腐食速度vw(mm y-1)は,tinitialが小さい範囲で大きく変化しなかった.これらの事実から,次の機構が推定される.</p><p>(a){θ/(1-θ)}<0.25,すなわちθ<0.2では,アノード反応の箇所が固定されるため,局部腐食が発生する.</p><p>(b){θ/(1-θ)}>1,すなわちθ<0.5では,アノード反応の箇所が変動し,比較的均一に分布するため,均一腐食が生じる.</p><p>(6)tinitialとvmaxの間には高い相関があり,定式化するとvmax=0.32×tinitial1/3が得られた.</p><p>この式によれば,Ecorrが-400 mV vs.SSEになるまでの時間から,vmaxを推定できる.</p>
収録刊行物
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- Zairyo‐to‐Kankyo
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Zairyo‐to‐Kankyo 70 (9), 295-301, 2021-09-10
公益社団法人 腐食防食学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390571481510213248
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- NII論文ID
- 130008114806
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- NII書誌ID
- AN10235427
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- ISSN
- 18819664
- 09170480
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- NDL書誌ID
- 031727123
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可