骨折を繰り返すMcCune-Albright症候群の1例

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抄録

<p>McCune-Albright症候群は多発性線維性骨異形成,皮膚カフェオレ斑,ゴナドトロピン非依存性思春期早発症を三主徴とする非常に稀な疾患であり,特に大腿骨において羊飼いの杖変形(shepherd’s crook deformity)と呼ばれる変形を起こし歩行障害の原因となる.今回我々は,12歳時に左大腿骨骨幹部骨折を生じ,以後2年間に5か所のプレート固定術を施行した1例を経験したので報告する.骨折は骨脆弱部で発生しており左右大腿骨2か所ずつ,上腕骨1か所で,2か所は術後のプレート近傍での骨折であった.骨癒合はおおむね良好であるが,骨異形成や成長に伴う骨変化は進行しており,将来的な変形の程度や骨折部位を予測することは非常に困難であった.現在患児は15歳であり,McCune-Albright症候群の生命予後は比較的良好であるため,今後,骨接合の方法,固定範囲や予防的な手術についても検討が必要と思われた.</p>

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