ピットフォールトラップによるオサムシ類の捕獲効率と個体数の推定

  • 山中 聡
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所
  • 山浦 悠一
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所四国支所
  • 尾崎 研一
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所

書誌事項

タイトル別名
  • Estimation of capture efficiency of pitfall traps and the abundance of ground beetles

説明

<p>ピットフォールトラップは、地表性甲虫の調査に広く用いられるトラップである。しかし、このトラップで得られる甲虫各種の捕獲個体数は、対象種の活動量や調査地ごとのトラップの捕獲効率の違いに影響を受けて変化することが知られている。本研究では、地表性甲虫の活動量に影響を及ぼすと予想される地温に着目し、地温とトラップの捕獲効率との関係を検証した。また、捕獲効率の変化を考慮した上で個体数密度を推定し、異なる環境間(皆伐地とトドマツ人工林)でその比較を行った。</p><p>調査は北海道空知振興局の道有林で行った。皆伐地とトドマツ人工林にフェンス(5×5m)を3つずつ設置し、その中に9個のピットフォールトラップを設置して7日間連続して捕獲を行った。調査は2018年と2019年に計4回実施した。ツンベルグナガゴミムシの日ごとの捕獲数と地温との関係を検証したところ、日ごとの捕獲率は平均で18%、7日間でフェンス内の個体数の約74%を捕獲したと推定された。一方で、捕獲率に地温が及ぼす影響は限られていた。また、皆伐地と人工林での個体数密度を比較したところ、皆伐地よりも人工林で個体数密度が高い傾向があるものの、その差は明瞭ではなかった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390571563557611648
  • NII論文ID
    130008118055
  • DOI
    10.11519/jfsc.132.0_588
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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