なぜヤマの子どもは炭鉱マンになったのか――鉱業学校の展開と世代間継承――

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タイトル別名
  • Why Did Miners’ Children Become Miners?: Development of Mining Schools and Intergenerational Succession
  • ナゼ ヤマ ノ コドモ ワ タンコウ マン ニ ナッタ ノ カ : コウギョウ ガッコウ ノ テンカイ ト セダイ カン ケイショウ

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抄録

<p>本論の目的は,北海道内大手炭鉱を対象に,産業衰退期における労働者子弟の進路選択過程を,企業ならびに家族に注目して描出し,炭鉱における労働と生活の世代間継承の実態を明らかにすることである.本論では,会社資料ならびにインタビュー・データを利用する.1950年代後半以降,国内の石炭産業は衰退したが,大手炭鉱各社は,産業の生き残りをかけて,従業員子弟を次世代の労働力として養成する鉱業学校を展開した.子どもは,家族の状況や特性を踏まえ,高校または鉱業学校への進学を選択した.家族のニーズを優先的に配慮して鉱業学校に進学した子どもは葛藤を抱えたが,鉱業学校を出た経験を活かして中堅技術者となり,石炭産業の最終局面を担った.産業・地域特性を据えた子どもの進路選択研究は,産業の衰退に応じて世代間継承をおこなう家族の動態的特性を明らかにするうえで重要である.</p>

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