沖縄県におけるフクギ屋敷林の炭素貯蔵量

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Carbon storage in old-growth homestead windbreaks of small islands in Okinawa

抄録

<p>フクギを主な樹種とする屋敷林は沖縄の独特な集落景観を形成し、約300年前の琉球王府時代に成立したと考えられているが、現在では減少の一途をたどっている。本報告は、フクギ屋敷林の老木に蓄積されている二酸化炭素の量を試算した。本研究の目的は、炭素貯蔵量から、フクギ屋敷林の生態学的機能とそれらの経済的価値を明らかにし、これからの有効的保全策を提案したい。</p><p>2009年から2018年まで、研究チームは沖縄県内の10個の集落における23,518本のフクギの胸高直径(DBH)と樹高を測定した。10個の集落でのフクギ屋敷林に貯蔵された炭素の総量は6089t-CO2であった。 この量は、日本の40年生のスギ(Cryptomeria japonica)人工林の森林の炭素固定昨日に換算すると、約20.9ヘクタールのスギ林の炭素蓄積量に相当する。 さらに、40年生のスギ林の植栽と管理のコストの観点から、フクギ屋敷林の推定経済価値は2497万円に相当する。 この研究により、整然としたフクギ並木は密度が高いため、それらの炭素の蓄積、および気候変動の緩和へ貢献の可能性が高い。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390571563558851200
  • NII論文ID
    130008118085
  • DOI
    10.11519/jfsc.132.0_8
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ