ロービジョンの鍼灸師に対する音声読上げ機能付き角度計の有用性の検討

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  • ロービジョン ノ シンキュウシ ニ タイスル オンセイ ヨミアゲ キノウ ツキ カクドケイ ノ ユウヨウセイ ノ ケントウ

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抄録

【目的】ロービジョンの鍼灸師が鋲付き東大式角度計と音声読上げ機能付き角度計(以下、ボイスゴニオ)を使用した際の測定時間や測定差の変化を調査し、晴眼の鍼灸師のそれと比較し、その有用性について検討する。 【方法】山形県立山形盲学校で理療科の教員を務めている鍼灸師6名(ロービジョン4名、晴眼2名)が研究対象者となり、模擬患者の肩関節(屈曲、伸展、外転)と肘関節(屈曲、伸展、生理的外反)の関節可動域等の測定を模擬患者の右上肢は鋲付き東大式角度計を使用して、模擬患者の左上肢はボイスゴニオを使用して測定した。測定の様子をビデオカメラで撮影し、その映像記録を基に測定時間、読上げ時間、測定差を調査した。 【結果】ロービジョンの研究対象者では、ボイスゴニオを使用すると読上げ時間が有意に短縮した。また、測定時間や測定差について有意差は認められなかった。晴眼の研究対象者では、鋲付き東大式角度計とボイスゴニオの双方で測定時間、読上げ時間、測定差に有意差は認められなかった。 【結語】ボイスゴニオは、ロービジョンの鍼灸師が関節可動域等を測定する際に、その時間を短縮することのできるツールとなる可能性が示唆された。

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