Neisseria meningitidis による出血性脳卒中を伴う髄膜炎の1例

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タイトル別名
  • A case of meningitis with hemorrhagic stroke caused by Neisseria meningitidis

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抄録

<p>要旨:74歳の女性.右半身麻痺,失語で救急搬送された.来院時発熱,項部硬直を認めた.Glasgow Coma Scale E3V2M5,右上下肢不全麻痺,全失語を認めた.検査所見では,血小板減少,血液凝固異常を認め,急性期DIC scoreは6点であった.頭部CTで,左側頭葉脳内出血,くも膜下出血,左側急性硬膜下血腫を認めた.入院後,急性水頭症を来し,脳室ドレナージ術を行った.血液および髄液の細菌学的検査結果から Neisseria meningitidis が検出され,細菌性髄膜炎と診断し,抗生剤治療を行った.意識障害は改善せず,modified Rankin Scale(mRS) 5 で転院した.髄膜炎菌に伴う髄膜炎は稀であるが,初期治療が転帰に大きな影響を与えるため,発熱を伴う出血性脳卒中は,細菌性髄膜炎を考慮し,迅速かつ適確な治療の開始について周知し得る必要がある.</p>

収録刊行物

  • 脳卒中

    脳卒中 43 (6), 529-533, 2021

    一般社団法人 日本脳卒中学会

参考文献 (9)*注記

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