P10-1 亜急性期脳卒中患者の歩行における活動量計の測定精度および妥当性の検討
抄録
<p>【目的】亜急性期脳卒中患者に対し、オムロン活動量計Active Style Pro HJA-750C(ASP)で測定した歩数の測定精度およびMETs の妥当性を検討することを目的とした。</p><p>【方法】回復期リハビリテーション病棟の歩行が監視レベル以上の脳卒中者13 名(男性11 名、年齢69.0±12.7 歳) を対象とした。状態不安定者、重度の合併症・既往歴を有する者、2 分間連続歩行が困難な者は除外した。非麻痺側腰部にASP を装着し16m の直進路で2 分間歩行試験(2MWT)を実施した。実測歩数はカウンターにて、ASP の計測歩数は表示される歩数から求めた。METs は10 秒毎に記録される値の平均とし、歩行速度は歩行距離から測定した。測定精度として実測歩数と計測歩数間の信頼性をICC(2,1)、系統誤差をBland-Altman 分析にて分析した。</p><p>妥当性は2MWT のMETs と歩行速度間の相関分析を実施した。有意水準を5%とした。</p><p>【倫理的配慮】当院倫理審査委員会の承認を得て実施し、対象者に本研究の意図を説明し同意を得た。</p><p>【結果】歩行補助具は杖なし8 名、杖2 名、歩行器3 名であった。実測歩数は222.8±21.1 歩(杖なし227.8±20.4</p><p>歩、杖199.0±8.5 歩、歩行器225.3±22.6 歩)、計測歩数は207.8±24.6 歩(杖なし221.6±16.7 歩、杖197.5±14.8</p><p>歩、歩行器177.7±17.9 歩)であった。METs は3.1±0.4、歩行速度は0.86±0.16m/s であった。ICC(2,1)は全体で</p><p>0.315、歩行器歩行を除いた10 名で0.884 であった。誤差[平均(95%CI)]は全体で15.0(-0.60 to 30.60)歩、歩行器歩行を除いた10 名で5.2(-1.14 to 11.54)歩であった。METs と歩行速度間の相関係数は0.788 であった。</p><p>【考察】歩行器歩行は誤差が大きかったが、杖なし歩行および杖歩行は誤差が少なかった。METs は全ての対象で</p><p>2METs 以上を示し、Light intensity Physical activity 以上の活動として記録されていた。</p><p>【結論】脳卒中患者の活動量評価としてのASP の使用は有用である可能性が示唆された。</p>
収録刊行物
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- 関東甲信越ブロック理学療法士学会
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関東甲信越ブロック理学療法士学会 40 (0), 170-, 2021
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390571704642883328
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- NII論文ID
- 130008121354
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- ISSN
- 2187123X
- 09169946
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可