腹腔鏡下手術を施行した食餌性腸閉塞の1例

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タイトル別名
  • A Case of Small Bowel Obstruction Caused by a Vegetable
  • フククウキョウ シタテジュツ オ シコウ シタ ショクジセイ チョウ ヘイソク ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は70歳の女性。前日夕食後からの腹痛と嘔吐を主訴に近医を受診し,精査加療目的に当院を紹介受診した。腹部造影CTでは,小腸の広範な拡張と腹水を認めたが,血流障害は認めなかった。食餌性腸閉塞や癒着性腸閉塞を疑い,胃管を挿入して入院とした。入院後,腸閉塞の増悪を認め,イレウス管を留置した。腸閉塞症状は改善せず,CTで腹水の増加を認め,イレウス管造影検査で通過障害が改善しなかったため,第4病日に腹腔鏡下手術を施行した。回腸末端より50cm程度口側の回腸に口径差を認め,同部位の消化管内異物が閉塞機転であると判断した。同部位を臍部小切開創より体腔外に挙上し切開したところ,消化されていないブロッコリーを認め摘出した。回腸は縫合閉鎖し,手術を終了した。術後5日で食事を開始し,術後16日で軽快退院となった。腹腔鏡下手術は食餌性腸閉塞に対して有用な術式の1つになると考えられた。</p>

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