不審死の捜査における自殺を支持する故人情報に対する素朴な死因の判断―入山(2017)の再分析―

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タイトル別名
  • Lay Judgment of Suicide or Homicide about Deceased’s Information Surpporting Suicde in Suspicious Death Investigations: Reanalysis of Iriyama (2017)

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説明

<p>入山(2017)は,自殺を支持する18個の故人情報について,元警察官と会社員を対象に,自他殺の判断を5件法で回答させた。χ2検定による基礎的な分析が行われたが,回答結果を数値化し,さらなる比較が期待される。本研究では,今後,現役の警察官と比較するうえで,有効な資料となる会社員の特徴を検討するため,入山(2017)の再分析として,会社員182名と元警察官182名のデータを分析対象に,任意の得点(自殺ととても関連する=-2,自殺と少し関連する=-1,他殺と少し関連する=1,他殺ととても関連する=2,わからない=0)を割り当て,分析を行った。t検定の結果,会社員は,創傷,凶器に関する自殺を支持する故人情報を,他殺と少し関連すると判断し,パーソナリティ,ストレスに対する反応,財政的問題,死に対する態度,病気に関する自殺を支持する故人情報を,自殺と少し関連すると判断していた。最尤法(Quartimin回転)による因子分析の結果,会社員では2因子(経済・健康・生活に関わる悩み・問題,自殺のきっかけ・準備),元警察官では4因子(健康・生活・経済における悩み・問題,家庭・職業における悩み・問題,精神・心理的な悩み・問題,死体に対する外的な作用)が抽出された。</p><p> </p><p>抄録誤字訂正</p><p>(誤)</p><p>入山 (2018)</p><p>(正)</p><p>入山 (2017)</p>

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