過活動膀胱に対するβ3刺激薬の有効性と限界
-
- 清水 信貴
- 近畿大学医学部 泌尿器科
この論文をさがす
説明
<p>抗コリン薬は口腔内乾燥、便秘、霧視などの副作用や、膀胱での排尿困難、残尿量の増加、尿閉などの副作用が懸念されていた。これらのことから、2011年9月以降、新たなOAB治療薬として選択的β3アドレナリン受容体作動薬ミラベグロン(ベタニスR)が臨床使用されており、2018年11月からはビベグロン(ベオーバR)が上市され、ミラベグロンに次ぐ選択的β3アドレナリン受容体作動薬として臨床使用されている。</p><p>ビベグロンは膀胱のβ3アドレナリン受容体に選択的に作用することで膀胱弛緩作用を示し、蓄尿症状を改善させる一方で、排尿機能には影響を及ぼしにくいという特徴を有している。またミラベグロンと比較して、「生殖可能な年齢の患者には投与をできる限り避ける」という注意喚起がなく、薬物相互作用が少なく併用禁忌薬がないことも特徴といえる。しかし発売後、好調な売れ行きで需要を満たすだけの数量を確保できず、現時点で、出荷調整の解除は2022年度中になる見込みであり、現在新規処方が中々できていない状況がある。</p><p>本シンポジウムでは、選択的β3アドレナリン受容体作動薬の有効性と限界を示すデータを共有したい。</p>
収録刊行物
-
- 日本臨床薬理学会学術総会抄録集
-
日本臨床薬理学会学術総会抄録集 42 (0), 2-S35-2-, 2021
一般社団法人 日本臨床薬理学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390571890611769088
-
- NII論文ID
- 130008130927
-
- ISSN
- 24365580
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可