アドレナリンβ<sub>2</sub>刺激薬とテオフィリンの併用により 低カリウム血症が増悪しQT延長となったGitelman症候群の1症例

  • 森本 健幹
    医療法人沖縄徳洲会吹田徳洲会病院 薬剤部 神戸学院大学 薬学部 臨床薬学研究室
  • 高橋 雄也
    医療法人沖縄徳洲会吹田徳洲会病院 薬剤部
  • 長島 裕樹
    医療法人沖縄徳洲会吹田徳洲会病院 薬剤部
  • 米田 託成
    医療法人沖縄徳洲会吹田徳洲会病院 腎臓内科
  • 森本 泰子
    神戸学院大学 薬学部
  • 徳山 尚吾
    神戸学院大学 薬学部 臨床薬学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Case of Gitelman syndrome in which hypokalemia was exacerbated by the combination of adrenaline β<sub>2</sub> agonist and theophylline, and drug-induced QT prolongation occurred: initiatives for hypokalemia
  • Case of Gitelman syndrome in which hypokalemia was exacerbated by the combination of adrenaline β₂ agonist and theophylline, and drug-induced QT prolongation occurred : initiatives for hypokalemia

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説明

<p>今回、アドレナリンβ2刺激薬とテオフィリンの併用で低カリウム(K)血症が増悪し、薬剤性のQT延長を合併したギッテルマン症候群(Gitelman syndrome; (GS))の症例を経験した。患者は、20歳代 女性で、感冒症状にてツロブテロール貼付剤、テオフィリン、クラリスロマイシン(CAM)等が処方された。これらの服用後、倦怠感、四肢脱力の症状が出現した。服用を継続し、倦怠感、四肢脱力等の症状が悪化した。その後当院に救急搬送され、低K血症(2.3mEq/L)、QT延長(QTc 0.523sec)にて入院となった。身体所見、血液検査等から低K血症の原因はアドレナリンβ2刺激薬とテオフィリンの併用によって増悪したGSによるものとされた。また、服用歴よりQT延長は薬剤性が疑われ、被疑薬としてCAMが挙げられた。CAMを含めた持参薬を全て中止後、QT延長は改善した。GSの治療について、退院後もK製剤の服用を継続している。低K血症は様々な原因でおこり、QT延長を契機とした重篤な不整脈の原因となりうる。本症例を踏まえて、低K血症患者に対する取り組みも行ったので報告する。</p>

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