中央アジア地域における水文気象観測計画

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タイトル別名
  • Hydrometeorological Observation Plan in Central Asia

抄録

<p>中央アジアのような乾燥・半乾燥地においても食糧を安定して生産できる体制を整備することは喫緊の課題である。アラル海流域は旧ソ連の崩壊による主要な流域国の独立以降,国際流域としての性格がより鮮明になり,水資源問題の解決が一層困難になっている.気候変動に適応した持続的な農業生産のあり方など,同地域の水資源の利用,保全を総合的に議論する上で,水循環システムの正しい理解が不可欠である。ここでは、当研究グループが中央アジア域で現在実施中あるいは今後実施予定の水文気象関連の取り組みを紹介する。キルギス東部のKaraBatkak氷河とBordu氷河において総合的な気象観測システムを設置、運用している。雨量,気温,湿度,風速,気圧といった一般気象要素に加え,放射4成分,氷温度,熱流量,積雪深,積雪水量など多項目を観測している。 ウズベキスタン各地でこれまでに展開してきた複数の農場における土壌水分量、EC、地下水位のモニタリングサイトを維持することに加え、自然植生も含めて新たに複数の作物や植生におけるモニタリングサイトを追加する。また、地表面フラックス観測のスーパーサイトを立ち上げ、現地研究者と連携して観測サイトを維持していく。 アラル海集水域全域を対象に水循環解析を実施する。準実時間解析や長期水循環解析を通じて、水資源量の変動の幅、必要水量と使用実態との乖離、今後の水資源変動量の見込みなどが整理されることになる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390572034441085952
  • NII論文ID
    130008138104
  • DOI
    10.11520/jshwr.34.0_98
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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