成人小腸間膜リンパ管奇形の1例

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タイトル別名
  • A Case of Jejunal Mesenteric Lymphatic Malformation in Adult

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抄録

<p>症例は70歳男性.突然の腹痛を主訴に近医を受診し,整腸薬を処方されたが,改善せず2日後に当院を紹介受診した.造影CTにて右下腹部の小腸間膜に約7cm大の多房性囊胞状腫瘤を認めた.2日後に腹痛は消失した.腹部MRIでは腫瘤は下腹部正中に移動しており,T2強調画像で高信号を呈していた.小腸間膜リンパ管奇形を疑い,待機的手術を予定したが,退院後7日目に同様の腹痛にて再入院した.造影CTでは腫瘤は左下腹部に移動していた.翌日には腹痛は消失したが,短期間で腹痛が再燃する可能性が高く,また捻転の増悪による腸管虚血,腸管壊死の危険性も危惧されたため,手術の方針とした.小腸間膜内に黄白色の柔らかな多房性囊胞状腫瘤を認めた.一部小腸に接していたため,小腸部分切除を施行した.病理組織学的にも小腸間膜リンパ管奇形と診断した.現在まで術後約3年再発なく外来経過観察中である.</p>

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参考文献 (22)*注記

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