「三種の神器」の象徴的意味の解釈をめぐって―シンボルとしての鏡・剣・玉に備わる多義性について―

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タイトル別名
  • 「 サンシュ ノ ジンギ 」 ノ ショウチョウテキ イミ ノ カイシャク オ メグッテ : シンボル ト シテ ノ カガミ ・ ケン ・ タマ ニ ソナワル タギセイ ニ ツイテ

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抄録

「三種の神器」とは、日本神話に登場し、日本皇室に伝わる三種の宝物(「八咫鏡」「草薙剣」「八尺瓊勾玉」)のことである。「三種の神器」を構成する「鏡」「剣」「玉」の象徴的意味は、皇位継承のシンボルとしての役割ほど広く一般的に認知されていない。わが国では、歴史上、「三種の神器」の解釈論はいくつか存在するが、その中で展開されたのは主として天皇論との関わりにおける解釈であったものの、その解釈には単なる皇位継承のシンボルというだけでなく、その解釈者の宗教的、思想的背景を反映して形而上学的な多様性が認められる。さらに、本論では神道以外の諸宗教(仏教・道教・キリスト教)や文明圏(遼河文明)にも目を向け、シンボルとしての「鏡」「剣」「玉」に備わる多義性にも注目し、「三種の神器」の象徴的意味を比較文明・文化的視点から検討する。

収録刊行物

  • 言語と文明

    言語と文明 12 131-151, 2014-03-31

    麗澤大学大学院言語教育研究科

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