高等学校物理基礎と物理における重力による運動の有効な指導法ー初速度の向きに基づく運動の分類ー

書誌事項

タイトル別名
  • Useful Teaching Method of Motions under Gravity in Japanese High School Basic and Advanced Physics -Classifying Motions with Direction of Initial Velocity-

抄録

高等学校物理基礎や物理の落体の運動の単元では、直線運動である自由落下、鉛直投射(鉛直上方投射、鉛直下方投射)、平面運動である水平投射および斜方投射が取り扱われている。これらはいずれも重力による運動であるにもかかわらず、履修者の中には、それぞれを個別の運動と捉え、各運動の変位や速度を算出する式をすべて”公式”として機械的に暗記する者も少なくない。このような問題を回避するため、本論考では、重力による物体の運動を、初速度の向きに着目して2次元の平面運動と1次元の直線運動に分類した。平面運動に関しては、個々の運動に相当する変位と速度の算出式および軌道方程式、直線運動に関しては、変位と速度の算出式の誘導過程を提示した。今回提示した誘導過程においては、高度な数学は使用しておらず、高校生や物理学を専門としない初年次大学生にも追試可能である。これより、重力による運動を理解するうえで、有用であると思われる。

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