哲学を専門とする教員は、哲学を専門としない学生に、哲学以外の何を教えたらよいのか?

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タイトル別名
  • What can Philosophers Teach Non-philosopher Students, if not Philosophy?
  • テツガク オ センモン ト スル キョウイン ワ テツガク オ センモン ト シナイ ガクセイ ニ テツガク イガイ ノ ナニ オ オシエタラ ヨイ ノ カ

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抄録

今日では、哲学を専門とする教員が、狭義の哲学以外の授業を担当することも多い。筆者もそのような環境に置かれている哲学研究者の一人である。本稿では、筆者の試行錯誤の紹介を通じて、哲学を専門とする教員が、哲学を専門としない学生に、哲学以外の何を教えたらよいのかという問題を考察する。筆者はこれまで、周辺科目において、生命倫理学、脳神経倫理学、科学論、クリティカル・シンキングなどを教える試みを行ってきた。筆者の経験では、哲学教員が哲学以外の科目を担当する際には、一つのジレンマに直面することになる。一方で、授業で哲学的な内容を扱えば、受講者数は減少し、受講者の関心も希薄になる。他方で、授業で哲学以外の内容を扱えば、受講者の関心は高まるが、哲学教員が授業を担当することの必然性は弱まる。クリティカル・シンキングを題材とした授業を行うことは、一つの有望な選択肢となるが、クラスサイズの問題など、課題も残されている。

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