アドミッションセンターにおける大学教員の仕事とキャリア : 国立大学の教員に対する聞き取り調査の結果から

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タイトル別名
  • Interviewing the Academics in Charge of Admission Offices at Japan’s National Universities
  • アドミッションセンター ニ オケル ダイガク キョウイン ノ シゴト ト キャリア : コクリツ ダイガク ノ キョウイン ニ タイスル キキトリ チョウサ ノ ケッカ カラ

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抄録

大学入学共通テストの導入に向け、個々の大学でも入試改革が模索されている。特に国立大学では、一連の高大接続改革のなかで、アドミッションセンターの設置と担当教員の配置が進んできた。長期的な視野のもとに改革を進めていくためには、アドミッション担当教員のキャリアパスを確立し、継続的な職能成長を促す施策が必要である。以上を背景として、本研究では、国立大学のアドミッション担当教員を対象に、仕事とキャリアについての聞き取り調査を実施した。知見の第一は、経歴と職務の多様性である。第二に、職務の継続性の低さを、多くの対象者が課題として指摘していた。第三に、すべての対象者において、研究と教育を担うことの意義についての言及があった。上記より、アドミッション担当教員の継続的な職能成長を支えるためには、秘匿性の高い情報を扱うという業務内容ないし研究活動の特殊性を考慮したうえで、多様な職務経験や研究成果を共有する場を確保すること、キャリアパスと職務の継続性を確立すること、及び、役割に即した評価基準や雇用・昇進制度を整備することが必要であるとの示唆が得られた。特に、本研究の知見を踏まえるならば、アドミッション担当教員のキャリアの支援においては、入試業務の専門家としても、大学教員としての役割を担う者としても、教育・研究活動に関わる機会を併せて考えることが有効であるといえるだろう。

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