青銅器の炭素14年代測定の可能性と道成寺鐘巻銅鐸への適用

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タイトル別名
  • Potential application of radiocarbon dating to bronze implements and application to the Dojoji Kanemaki Doutaku bronze bell
  • セイドウキ ノ タンソ 14ネンダイ ソクテイ ノ カノウセイ ト ドウジョウジショウカン ドウタク エ ノ テキヨウ

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抄録

青銅器に含まれるCuは大気中のCO2と反応し,緑青(塩基性炭酸銅,CuCO3・Cu(OH)2)を生じる.保存科学の分野では,緑青は一旦形成されるとそれ以降の新たな緑青の形成を阻止する性質をもつ「良いさび」といわれている.したがって,緑青に含まれる炭素の抽出と,その14C年代測定が可能となれば,そのさびの形成年代が得られ,さらに青銅器の使用年代を求めることが実現するはずである.そこで本研究では,まず14C年代測定のための緑青の調製法を開発することを行った.その上で,考古学的な視点から年代の判明している道成寺鐘巻銅鐸の緑青について14C年代測定をし,3世紀中頃もしくは4世紀初頭に相当する結果を得た.この結果から,緑青が形成当時の大気中CO2を保持していることが実証された.

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