「専門職」の非正規化によるキャリア形成の課題−図書館司書を事例に−

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  • 「専門職」の非正規化によるキャリア形成の課題 : 図書館司書を事例に
  • 「 センモンショク 」 ノ ヒセイキカ ニ ヨル キャリア ケイセイ ノ カダイ : トショカン シショ オ ジレイ ニ

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抄録

本稿は、公共図書館の司書を事例に、「専門職」の職場で進行する非正規化の状況を踏まえて、インタビュー調査から図書館職場の実態と、非正規化の進行する職場における「専門職」のキャリア形成について明らかにし、専門性の形成にかかわる課題を検討している。図書館職場の非正規化の実態は多様であり、直接雇用、間接雇用(業務委託、指定管理など)によっても大きな違いがある。公共図書館においては、業務実態が厳しくなり、職場の余裕が少なくなっているともいわれる。司書としての仕事は、仕事のなかでさまざまな経験を積むことによって身につけられ(OJT)、司書としての専門性が形成されていく。非正規化が広がることにより、専門職が非正規であるがゆえに専門性の発揮が妨げられるなどの影響がみられる。アウトソーシングを背景とした新しいキャリア形成のルートもできつつあるが、従来型の専門職を育てる職場のしくみが揺らいでいる。職場における非正規化は、実務的な専門性の形成だけでなく、図書館の管理運営にかかわる専門性の形成にも影響を及ぼしている。

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