多言語母語の日本語学習者横断コーパス(I-JAS)を基にした日本語のストーリーライティング評価基準の開発と評価

DOI 機関リポジトリ HANDLE Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Developing evaluation criteria for Japanese narrative abilities using the corpus data of the International Corpus Japanese as a Second Language
  • タゲンゴ ボゴ ノ ニホンゴ ガクシュウシャ オウダン コーパス(I-JAS)オ モト ニ シタ ニホンゴ ノ ストーリーライティング ヒョウカ キジュン ノ カイハツ ト ヒョウカ

この論文をさがす

抄録

本研究では,日本語教育におけるストーリーライティング(SW)能力(あるいは説明力)の育成において必要とされる評価基準作成のための手順と有用性を検討した。まず,先行研究を参考にして,日本語におけるSW能力について,「伝達性」,「結束性」,「表現の豊かさ」,「表現の正確さ」の4つの特性を設けた。そして,それぞれの特性について, 6つのレベルからなる評価基準を設定した。次に,開発した評価基準の有用性を検討するために,「多言語母語の日本語学習者横断コーパス(I-JAS)」のSW課題を用いて評価した。その結果,2種類のSW課題についての2名の評価者の相関(評価者間信頼性)は高かった(SWlがr=0.82, SW2がr=0.84)。また,日本語能力テストとSWの評価得点との相関も,0.41から0.55の範囲(表5を参照)で、比較的高かった。さらに,2種類のSW課題の評価の相関は,0.77から0.87で、非常に高かった(表6を参照)。以上の結果から,本研究で開発したSWの評価基準は,日本語教育において有用であることが示された。

収録刊行物

  • ことばの科学

    ことばの科学 33 55-74, 2019-12-25

    名古屋大学言語文化研究会

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ