大腿骨外側上顆における形態の個体差に関する一考察

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タイトル別名
  • A study on an individual difference in morphology of the lateral femoral epicondyle
  • ダイタイコツ ソトガワ ジョウカ ニ オケル ケイタイ ノ コタイサ ニ カンスル イチ コウサツ
  • A study on an individual difference in morphology of the lateral femoral epicondyle

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説明

大腿骨外側上顆は腸脛靱帯炎の病態に関与している.先行研究ではアライメントとの関係が示唆されているが,形態の特徴が関与しているという報告はない.本研究の目的は,大腿骨外側上顆の形態に個体差が生じているか検討することである.  対象は膝関節に外傷などの既往のない健常成人10名20肢とし,超音波画像診断装置を用いて,大腿骨外側上顆の突出角度を2方向から計測してその特徴を示すこととした.  結果としては,大腿骨の短軸方向で突出角度が大きい傾向にあり,加えて同方向で数値にばらつきが見られる為,個体差が生じている可能性を示した.  今回の個体差は,体格差とは相関しなかった為,体格は考慮されない個体差と考えられた.また短軸方向で角度が大きいため,腸脛靱帯は上下方向よりも前後方向で摩擦されやすい特徴を有していることがわかった.これにより,大腿骨の短軸方向で突出角度が大きい特徴を有している者は,腸脛靱帯炎を起こすリスクを有していることが推測された.

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