マイクロアレイを用いた環境化学物質代謝に関与する遺伝子多型判定法の開発と問題点

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  • 坂 晋
    北海道大学大学院医学研究科予防医学講座公衆衛生学分野
  • 近藤 朋子
    北海道大学大学院医学研究科予防医学講座公衆衛生学分野
  • 石塚 真由美
    北海道大学大学院医学研究科環境獣医学講座毒性学教室
  • 佐々木 成子
    北海道大学大学院医学研究科予防医学講座公衆衛生学分野
  • 小西 香苗
    北海道大学大学院医学研究科予防医学講座公衆衛生学分野
  • 鷲野 考揚
    北海道大学大学院医学研究科予防医学講座公衆衛生学分野
  • 藤田 正一
    北海道大学大学院医学研究科環境獣医学講座毒性学教室
  • 岸 玲子
    北海道大学大学院医学研究科予防医学講座公衆衛生学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Using Microarray Analysis to Evaluate Genetic Polymorphisms Involved in the Metabolism of Environmental Chemicals

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抄録

近年,一遺伝子多型(SNPs)に由来する個々の感受性を包括的に評価する方法が必要とされている.ヒト遺伝子におけるSNP は,遺伝的な疾患,特定の疾病に対する感受性,癌などの素因のひとつとして考えられている.そのため,迅速で正確なSNPs判定法が求められている.本研究では,環境化学物質代謝に関与する遺伝子多型を判定するためのDNA マイクロアレイを開発し,その効力と信頼性を380人の日本人妊婦の血液を用いて,日本人で変異型.度の高い9遺伝子13多型について検討した.CYP1A1 I462V,CYP1B1 L432V,GSTP1 I105V,AhR R554K 遺伝子多型に対する検出力は98%以上の値を示すとともに,リアルタイムPCR 法による結果との比較による信頼度(κ係数)は,高い値を示した(それぞれ,0.98(0.96),0.97(0.93),0.90(0.81),0.90(0.91)).本研究のマイクロアレイ法は,検出できなかった遺伝子多型について改善する必要がある一方で,初期のスクリーニング方法として重要である.

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