ケニアにおける土地問題(I) : 先住民族の土地所有権

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タイトル別名
  • Land Tenure Issues in Kenya (I) : Land Rights for Indigenous People
  • ケニアにおける土地問題(1)先住民族の土地所有権
  • ケニア ニ オケル トチ モンダイ 1 センジュウ ミンゾク ノ トチ ショユ

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抄録

ケニアには50～60の部族（民族）が住んでおり，原始的な狩猟採取社会，遊牧社会，初期の農耕社会，そして近代的な市民社会が共存している．それはあたかも日本の2，3千年の歴史が凝縮したような社会である．部族毎の発展段階が異なるため，国の様々な政策が部族主義と受け取られ，誤解や混乱を生み出すこともある．特に土地所有のあり方は，部族社会の存亡に関わる根源的な問題である．　ここに登場するドロボー部族は森林地帯に住む狩猟採取段階の部族である．森林地帯はケニアでもっとも農業生産力の高い地帯であり，政府はもとより周辺部族にとっても欲しくてたまらない土地である．肥沃な土地であったことが災いし，過去50年ほどの間に，政府の欺隔と周辺の政治力のある部族によって土地を奪い取られ，流浪の民となっていくさまを追跡したものである．

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