本邦における補助人工心臓の現状とトピック

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  • The Present Situation and Clinical Topics of Ventricular Assist Device in Japan
  • ホンポウ ニ オケル ホジョ ジンコウ シンゾウ ノ ゲンジョウ ト トピック

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抄録

補助人工心臓(ventricular assist device:以下VAD)は,機能の低下した心臓のポンプ機能の一部もしくは大部分を代行して,心不全患者の全身の循環を維持することを目的とする.本邦では1980 年代初めからVAD の臨床応用が開始され,1994 年には世界に先駆けて保険収載されるに至った.その後,2011 年春からは,日本で開発された植込型左心室補助人工心臓(left ventricular assist device:以下LVAD)であるEVAHEART 等が臨床使用可能になったが,それまでは30 年前に開発された東洋紡製国立循環器病センター(国循)型VAD(現在はニプロVAD)が実質的に唯一長期臨床使用の可能なVAD であった.本邦 での植込型LVAD の適応は心臓移植への橋渡し(bridge to transplantation : BTT)に限定されているが,現在,急速な普及をみている.本邦のLVAD の臨床成績は世界的にも突出して優れており,更なる向上をめざし,心臓移植代替治療としての永久植込み治療(destination therapy : DT)の臨床導入が課題である.

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