木材産業再編期における原木集荷圏の変容 : 岡山県真庭地域を事例に

  • 外山 正次郎
    九州大学大学院生物資源環境科学府環境農学専攻森林環境科学コース森林政策学分野
  • 川崎 章恵
    九州大学大学院環境農学部門森林環境科学講座森林政策学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Changes of log procurement area under the period of timber industrial reorganization : A case of Maniwa area in Okayama prefecture
  • モクザイ サンギョウ サイヘンキ ニ オケル ゲンボク シュウカケン ノ ヘンヨウ : オカヤマケン マニワ チイキ オ ジレイ ニ

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抄録

2000年以降, 林野庁による新生産システム等の製材工場の規模拡大政策が進められ, 大規模化した製材工場の原木集荷構造の変化は我が国の木材流通構造に大きな影響を与えているとみられる。そこで本研究の目的を, ヒノキ材産地である岡山県真庭地域の大規模製材工場の原木集荷構造を明らかにすることとした。まず, 統計資料の分析を行い, その後, 2011年11月に岡山県真庭地域の4製材工場と1原木市売市場への対面調査を実施し, 原木市売市場1社に対し, FAXでのアンケート調査を実施した。調査内容は, 原木集荷方法・範囲および販売先に関する事項である。その結果, ①原木集荷圏の広域化, ②原木市売市場を利用した原木調達の維持の2つの特徴が明らかになった。①の要因として, 真庭地域の資源の不足と, 地域内での原木獲得競争の激化の回避, ②の要因として, 原木市売市場の選木機能の重要性が指摘される。同地域では1970年代から続く原木供給の地域外依存体制がさらに強まっているといえる。

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