非漢字系日本語学習者の漢字学習における阻害要因とその対処法 : 体系的な漢字学習の支援を目指して

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タイトル別名
  • Inhibition Factors in Kanji Study and Their Elimination for Learners of Japanese from a Non-Kanji Background: Supporting Systematic Kanji Study
  • ヒカンジケイ ニホンゴ ガクシュウシャ ノ カンジ ガクシュウ ニ オケル ソガイ ヨウイン ト ソノ タイショホウ : タイケイテキ ナ カンジ ガクシュウ ノ シエン オ メザシテ

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抄録

本稿では,非漢字系日本語学習者の漢字学習を困難にさせている「膨大な学習対象漢字の量」,「漢字字体の複雑さ」,「漢字を構成する要素の多さ」という阻害要因について検討した。そして「漢字学習能力段階」という概念を定義して,上記の阻害要因を学習者に乗り越えさせるための対処法を提案した。漢字学習の効率化の手段として漢字体系の深い理解を促す漢字学習法が必要である。そのため現常用漢字をカバーする構成要素体系を作成した。漢字の意味を構成要素の意味から推測できるようにすることは重要であり,漢字構成のよりよい理解のために階層構造分解について記した。階層構造分解の際は構成要素だけではなく,構成要素の組み合わせである中間漢字も漢字の要素として扱うことにした。漢字の階層構造分解は漢字を識別する際に重大な役割を果たしている。また学習対象漢字の選択と掲出順序を自由に決められるように「世界観」の漢字意味ネットワークを紹介した。

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