書誌事項
- タイトル別名
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- A Possible Semantic Change from a Temporal to a Spatial Meaning : Changes in hazakai
- ジカンテキ イミ カラ クウカンテキ イミ エ ノ イミ ヘンカ ノ カノウセイ : 「 タンキョウ 」 ノ ヘンセン オ トオシテ
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説明
語の意味変化の方向性の一つに,空間的意味から時間的意味へというものがある。これに対して「端境」は,近代では時間的意味で用いられるも,現代では空間的意味での使用が見られる。これが時間的意味から空間的意味への変化に当たるのかどうかについて,類義語の「端境期」と関連付けながら,新聞や議会会議録に見られる用例を分析した。その結果,次のことが明らかになった。 (1) 近代の「端境」は時間的意味を表すことが多かったが,使用され始めてすぐに類義語である「端境期」に勢力を奪われ,ほとんど使用されなくなる。 (2) 近代と現代では「端境」の使用される位相が異なる。 以上を踏まえると,現代で用いられる空間的意味を表す「端境」は,近代で用いられた時間的意味の「端境」とは異なり,「端境期」から派生した別語であると捉える方が妥当であると考えられる。よって,「端境」は時間的意味から空間的意味への意味変化の事例とはいいがたい。
収録刊行物
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- 国立国語研究所論集 = NINJAL Research Papers
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国立国語研究所論集 = NINJAL Research Papers 16 157-175, 2018-10
国立国語研究所
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390572174721478656
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- NII論文ID
- 120006532822
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- NII書誌ID
- AA12536262
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- ISSN
- 2186134X
- 21861358
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- NDL書誌ID
- 029354388
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles
- KAKEN